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ひな祭り(雛祭り)に人形を飾るのはなぜ?(歴史・語源・期間)

日本の不思議な文化の1つに「ひな祭り」

という行事があります。2月頃から3月初旬にかけて

雛人形と呼ばれる人形が飾られるのですが、

あれは何の為に飾っているのでしょうか?

はっきりいってよくわかりませんね!!

そこで、ひな祭りに関する身近な疑問を調べてみました。


@雛人形をなぜ飾るのか?(ひな祭りの歴史)

「ひな祭り」の起源は、中国の漢(紀元前206-220年)の

時代まで遡ります。昔、徐ちょう(じょうちょう)という男が

おり、3人の女児をもうけたにも関わらず、3人とも

3日以内に死んでしまいました。その悲しむ姿を見た

村人達が酒を持ち、3人の女児を酒で清めた後に

水葬した事が由来になっていると言われています。

その逸話が日本に伝わり、平安時代、

厄払いの行事として紙で作った人形を川に流す

「流し雛」という行事が行われるようになりました。

その後、「一生の災厄を人形に身代わりにさせる」という

意味で、「雛人形」を飾るようになりました。

現代では、「女子のすこやかな成長を祈る」為に飾りますが、

雛人形には厄払いの意味も込められていたんですね!!



A雛人形を飾るのはいつからいつまで?(豆知識)


雛人形を飾る期間は立春(2月4日)頃から、

3月3日頃まで飾るのが一般的です。

東北、北陸、北海道等の寒冷地では

旧暦3月3日(4月中旬頃)もしくは、新暦4月3日まで飾ります。

しかし、ここで1つ疑問が出てきます。なぜ雛人形を飾るのは、2月〜4月に

かけてなのでしょうか?それは、「流し雛」という行事からわかるように

雛人形には厄払いの意味も込められているからです。

春先、農作業を始めるに辺り、災難・災害が

農作物に降り注がないよう
にする為に雛人形を飾ったんですね!!

また、雛人形は片付けるのが遅くなると「結婚が遅くなる」と言われていますので、

3月3日もしくは4月3日が過ぎたらすぐ片付けるようにしましょう。


B雛(ひな)って何?・語源は?

雛(ひな)とは「ひよこ」の事を言います。

「雛(ひな)」の語源は「ヒヨヒヨは声、ナは鳴く」

から「ひな=ひよこ」となったと考えられています。

その後、人形、ひなが両者とも「小さくてかわいらしい」事

から、「雛人形」という言葉が生まれたと考えられています。
(三省堂-語源辞典より)



C雛人形のモデルは誰なの?

では、早速、雛人形の種類についてみていきましょう。

最上段:

天皇(親王)・皇后(親王妃)が飾られます。


※皇后とは、天皇の正妻の事を言います。

2段目:

三人官女(さんにんかんじょ)


宮中に仕える女性をあらわします。内1人のみ

お歯黒、眉なしです。(既婚者を意味しますが、

生涯独身の女官の場合は年長者を意味します。)

3段目:

五人囃子(ごにんばやし)


5人の楽人をあらわし、向かって右から、謡(うたい)笛(ふえ)

小鼓(こづつみ)大鼓(おおづつみ)、そして太鼓(たいこ)

の順であり、右から楽器が小さい順番に並んでいます。

4段目:

随身(ずいじん、ずいしん)

通称、右大臣左大臣といいます。

向かって右が左大臣で年配者、向かって左が右大臣で若者です。

いずれも武官の姿で、正しくは近衛中将または少将です。


5段目:

仕丁(しちょう)あるいは衛士(えじ)です。従者をあらわし、

通常3人1組です。それぞれ、日傘をかざしてお供する係、

殿のはきものをお預かりする係、雨をよける丸い笠(かさ)

を竿(さお)の先にのせてお供する係を分担しています。

このように、多くの雛人形が「守り雛」として

私達の身に降りかかる厄災から守ってくれるんですね!!
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