日本の不思議な文化の1つに七五三(しちごさん)という
行事があります。なぜか子供が3歳・5歳・7歳になると神社に
お参りに行くというこの習慣。一体、何の為にあるのでしょうか?
早速、七五三に関する身近な疑問を調べてみました。
@七五三っていつ行くの?
女の子は7歳と3歳、男の子は3歳と5歳の
11月15日(目安)に神宮・神社・お寺にお参りに行く
のが一般的です。
昔は、「数え年」でしたが、現代では満年齢で
行われる場合が多いです。(どちらでも良いです。)
※数え年とは、「最初の年を1歳、1年として、元旦を
迎えるごとに1歳、1年加える」、歳の数え方です。
例えば、12月31日生まれの人は、生まれた時点で1歳、
翌日の1月1日には2歳という事になります。
A七五三には、なぜ神宮・神社・寺に行くの?(歴史)
昔の日本は、栄養不足・貧困・健康への知識不足により
乳幼児の生存率はきわめて低かったからです。
その為、3歳・5歳・7歳には、子供がこれまで生存できた事を祝い、
そして、今後の幸せ・長寿を願う為に神宮、神社、お寺へ
お参りに行くようになったのです。
Bなぜ、七歳・五歳・三歳なの?
奇数は中国でも古くから縁起の良い数だとされており、
それが日本に伝わり、日本でも奇数は縁起の良い
数だと考えられていました。
また、数え年 7歳くらいまでは命を落とす可能性が
高く、「あの世とこの世をの境いに位置する存在」
「いつでも神様の元へ帰りうる存在」と考えられてい為、
神様へ子供の健康・長寿をお祈りする必要があったのです。
Cいつから七五三という行事は始まったの?
七五三の行事は、江戸幕府第五代将軍である
徳川綱吉(1646年2月-1709年2月)の長男である
徳川徳松(1679年6月-1683年7月)の健康を祈って
始まったとされています。
当初は、関東圏だけの地方行事でしたが、現在では
全国的に行われるようになりました。
また、昔はそれぞれの年齢に行う別々の行事でしたが、
3つの子供の行事の事を「七五三」と呼んだ為、同じ行事の
ように思われるようになりました。(下記を参照下さい)
数え年3歳・5歳・7歳に行う儀(行事)について
数え年3歳(満年齢2歳になる年):「髪置きの儀」(男女)
江戸時代は、3歳までは髪を剃る習慣があったため、
それを終了する儀です。
数え年5歳(満年齢4歳になる年):「袴儀」(男の子)
男子が袴を着用し始める儀です。
数え年7歳(満年齢6歳になる年):「帯解きの儀」(女の子)
女子が幅の広い大人と同じ帯を結び始める儀です。
男子の「袴儀」が女子の「帯解きの儀」より早い理由
男児が女児よりも早く祝うのは、
後継者としてお祝いを早く行う必要があり、
また、男児の方が女児よりも生存率が低かった為です。
Dなぜ、七五三は11月15日頃なの?
旧暦の15日はかつては二十八宿の鬼宿日(鬼が出歩かない日)
に当たり、何事をするにも吉であるとされていました。
また、旧暦の11月は収穫を終えてその実りを神に感謝する月
であった事から11月15日が「七五三」に行く日(子供の
今後の健康・長寿を祈る日)となりました。 |