私達は1月の事を「正月」と呼んでいますが、なぜ1月が
「正しい月」なんでしょうか?その言葉の由来(語源)・歴史を調べてみました。
正月の由来(語源)
語源はわかりませんでしたが、中国では、古来から
1年の始まりの月の事を正月と呼ぶ習慣がありました。
孔子(紀元前551年-紀元前479年)が作ったとされる『春秋』という歴史書には
月:「正月、二月、三月…」という記述が使われており、
1年の始まりが正月という記述があります。(ウィキペディア:春秋より)
※『春秋』とは春秋時代(紀元前770年〜)の年・月・日と出来事
を記述した歴史書です。
※仏教の修正会が修正する月を正月とするという記述がありますが、
仏教を始めた釈迦が誕生したのが、紀元前466年の為、
この記述以前に、年の始まりは正月と呼ばれていました。
釈迦の誕生以前に春秋という書物は存在していました。
※秦の始皇帝を降誕の月を政月(せいぐゎつ)と言っていたのが
正月となったとの記述もありますが、秦の始皇帝の誕生は
紀元前259年の為、それ以前に正月という言葉はありました。
正月の歴史
正月の歴史は古く、中国の殷(紀元前17世紀-紀元前1046年)の時代に
年末年始の神や祖先を祭る活動に起源を持ちます。
それが、中国から日本に伝えられました。(6世紀以前には存在していたようです。)
当初は、かつては夏の盆と対応して、半年ごとに先祖を祀る行事でしたが、
仏教の影響が強くなるにつれ、盆は仏教行事の盂蘭盆と習合して
先祖供養の行事とし、対する正月は年神様(歳神様)を迎えて
その年の豊作を祈る「神祭り」として位置付けられるようになりました。
また、1902年までは数え年(生まれた時点、基点となる最初の年を
「1歳」、「1年」とし、以降元日(1月1日)を迎えるごとにそれぞれ1歳、1年ずつ加える)
方式をとっていた為、正月は年を重ねられた事を祝う行事でもありました。
しかしながら、現代ではこのような意味合いは薄れ、年が変わった(新年)
事だけを祝う行事となりました。
正月に関する豆知識
※中国・台湾・韓国・ベトナム・モンゴルでは、
旧正月(1月22日ごろから2月19日ごろを毎年移動)を祝います。
※正月は1月の別名で1月31日までの事を言います。
※現在は、1月1日から1月3日までを三が日、
1月7日までを松の内、あるいは松七日と呼びます。
※門松〔かどまつ〕やしめ飾り、鏡餅は年神様(歳神様)
を迎える為のものです。 |